2016/09/27

北海道大雪山3日目

9月19日(月) 旭岳~北海岳~白雲岳~赤岳~銀泉台

この日も快晴の朝。微風が心地いいけれど、だいぶ冷え込んだ。
しっかりと朝食を摂った後、旭岳山頂で太陽をお出迎え。山頂まではザレの急登。西の方向を見下ろせば、遠くに姿見の池や旭岳ロープウェイの駅が見える。
太陽が出ると暖かい、昨日よりちょっとだけ月が欠けた、星の位置が少しずつ、動いてる。そんな当たり前のことを感じていられることの幸せといったら。

当初の計画では、この日白雲岳避難小屋でもう一泊する予定だったが、あまりにものんびりし過ぎかしらということで銀泉台へ下山することに。そのかわりにもう一つ、一泊の計画を立てる。


旭岳山頂からの日の出

砂礫に小さな群落を作って健気に生きる植物

旭岳を下り、再度御鉢平の縁歩き。
稜線の右も左も、地形の変化に富んでいて見飽きない。朝早かったため、静かな山歩き…と思いきや!やけに速い人が後ろから来るなあ、と思ったらマウンテンバイクの若者!!ロープウェイの乗車でよく止められなかったなあ。

北海岳で、御鉢平の眺めとお別れし、ナキウサギの声のする白雲岳に9:30頃登頂。白雲岳からは忠別、トムラウシ方面への道が見えていて、「いつか…。」などと思ってしまう。

星の王子さまが降り立つのを何度となく想像してしまった荒涼とした場所。あれは砂漠だったはずだけれど。

2日かけてぐるーりと廻った御鉢平

赤岳の遠景



11:30、赤岳山頂。ここはずいぶん賑わっていた。風も強いし早々に下山にかかるが、所々で渋滞するほどの人。途中ラーメンを作ってゆっくりお昼を食べて14時頃に下山した。
銀泉台も賑わっていた
シャトルバスで層雲峡に戻る途中、沢には倒木が横たわり、泥濁りの状態。開通していない道路も多く、まだまだ台風の傷跡が残っていた。

北海道大雪山4~5日目

9月20日(火)十勝岳温泉登山口~富良野岳~カミホロメットク避難小屋泊

前日のうちに食料を整え直し、十勝岳温泉駐車場でテントを張って前泊。頑張れば日帰りも可能なルートを避難小屋で一泊の予定としたので急ぐこともなく6:50に行動開始する。

登山口から30分ほどで安政火口を望むヌッカクシ富良野川の谷に着く。荒々しくスケールの大きい景観に圧倒され「すごいねえ、すごいねえ。」を連発。自分の語彙の少なさに悲しくなるが、まあ気にせず先に進む。



「すごいねえ。」の安政火口手前の景観。火山活動監視の装置が建っている。

上ホロ分岐を右に進みゴーロ状の涸れ沢を登り、その後山腹をトラバースする低木帯をあるく。向かう富良野岳を見ながら歩けるところが多く気分がいい。なんとなく「富良野」という響きから女性的で柔らかな山容をイメージしていたが、どうしてなかなか存在感のあるどっしりとした山だ。とは言え、どっしりとした女性もたくさんいるけれど(自分も含め?)。

9:30、富良野岳分岐でザックをデポし、山頂を往復。山頂からは、これから向かう十勝岳方面の山並みが見渡せる。…遠い。
大雪山南端の富良野岳

富良野岳から十勝岳(奥のトンガリ)

10:40、富良野岳分岐から十勝岳方面への縦走路へ入る。
この辺りは「ヒグマ注意」とされているのできょろきょろしながらハイマツ帯を行く。会いたくはないけど遠くから見られたらいいなあ、と都合のいいことを思いつつ。

この頃から風が強くなり、連日の疲労も出て「もうやだ、歩きたくない、けど歩かないと今日寝るとこに着かない。」と半ばやけくそで岩峰の三峰山を越え、上富良野岳に至る。やけくそで歩いた区間はやけにコースタイムを短縮していた。
上富良野岳付近の稜線から見下ろす安政火口側

強風のため、カミホロメットク山の山頂を通る稜線ルートから外れ、巻道ルートを選択。
こちらはなんとも雰囲気がよろしい。たおやかに伸びる稜線を眺めながら強風に煽られる心配もなく、そこここでナキウサギの声を聞きながらスキップでもしたくなるような気分で避難小屋へ向かう。

13時頃にはカミホロメットク避難小屋に到着し、ガスと強風のため外に出ることもほとんどないままにビールを飲みながら後続の宿泊パーティーを迎える。
小屋泊は全部で7名、テントは4張ほど。
黒岳、旭岳からの縦走者の話を興味深く聴き、「いずれ私も」の気持ちが熱を持つ。

カミホロメットク山をトラバースするルートから鞍部の避難小屋を見下ろす







9月21日(水)十勝岳~カミホロメットク山~十勝岳温泉登山口

深夜にはガスは晴れ、月明かりに周囲の岩峰が浮かび上がる。
3:30に起床し、十勝岳山頂へ向けて出発する。薄暗いが、月の明かりも手伝ってヘッドライトの必要はほとんどなかった。
山頂からは遠くにトムラウシの双耳を認める。自分が今いる十勝岳の影が雲海にくっきりと浮かび上がる景色も印象的だった。
「毎日が天国…」。
でも明日には帰るのか…と考えたくないがそろそろそんな気持ちも頻繁に頭をもたげる。



深夜月明かりに浮かぶカミホロメットク山(左の岩峰)

夜明けの十勝岳山頂

遠くにトムラウシ

雲海に映る十勝岳

8:00、下山を開始。上富良野岳分岐で大雪山方面の景色とはお別れ。「見納めだな。」の言葉に本気で涙が出るほど寂しくなり、長いことそこに留まり記憶しておこうと努める。
安政火口の眺めも、何度も何度も振り返りながら後ろ髪を引かれる思いで後にし、10:30頃に十勝岳温泉に下山した。
次いつ来られるかな…
ところで、下山後の十勝岳温泉、この時は女性露天風呂だけ湯温35℃で温水プールのような感じ。暖かい日中ならいいが、それ以外では浸かっていられない。


おまけ
後ろ髪を引かれ過ぎて帰宅の前日もやはりお山で過ごしたいと思い、豪勢な食材を調達した後に旭岳温泉のキャンプ場で最後の宿泊となった。
これから飛行機に乗るという22日にも、最後の悪あがきで朝一番、旭岳ロープウェイに乗りその勇姿を目に焼き付けてきました。

3日前はあの山頂にいたんだなあ。



みっちり詰め込んだ5泊6日の今回の山行。
再訪を心に誓って、空港を後にしました。


2016/09/18

2016.9.17 丹後山

メンバー:TH

コースタイム:十字峡登山口5:20 丹後山登山口6:00 2合目(925m)7:00 4合目(1,250m)7:55 8合目9:00 丹後山山頂9:35 丹後山避難小屋で休憩 下山開始10:15 林道12:25 十字峡登山口12:50

この三連休は秋雨前線と台風の影響もあってか、18日からしばらくは雨模様の日が続くらしい。予定の1泊泊まりの山は諦めた。でも、体力維持のためにどこかに行かなくては。登山地図を広げて決めたのがこの丹後山。林道歩きが長いのと山頂まで時間がかかりそうで避けていた山である。今回は頑張って行ってみよう。

十字峡の駐車場には自分の車の他には1台のみ。登山者は少ないって書いてあったなぁ。たいての人は、中ノ岳と丹後山を縦走であろう。夜明けとともに出発。三国川の流れは速く清い。40分で丹後山の登山口に着いた。ここの標高が確か540メートルとあったと思う。山頂まで4.6キロとあった。う~ん、今の林道歩きも2キロ以上あったから、今日はけっこうハードな山行かな。

そして、いきなりのすごい急登から始まった。2合目までがずっと急登、これでもか、というほど。2合目を過ぎてしばらくすると緩やかになり、左手に中ノ岳が見えてきた。山頂付近はガスの中だった。ここからは急登になったり緩やかになったりやせ尾根になったり、ブナ林と松のある豊かな森の中だったりと変化があって飽きない。

7合目まで行くと一気に視界が開け、周囲の山々が一望。前方に見えるシシ岩を越えると山頂も近い。気持ちもはやり、そのまま一気に山頂まで向かった。笹原の登山道脇にまだハクサンフウロが咲いていた。避難小屋でお茶タイムし、今度は短い休憩をとりながら一気に1,268メートルを下った。下山途中から中ノ岳のガスも切れて時折写真を撮ったり眺めたりしながらひとり満足の登山であった。

早朝の三国川沿いの林道を行く

 ちょっとボケ写真でごめんなさい。ここから始まる急登

 大木が道の真ん中に倒れていました

 まだ、1,000メートルになってない!4分ほど行くと中ノ岳がよく見えます


 この時はまだ中ノ岳山頂付近はガスの中

 4合目から見た景色。前方の山を越えなければなりません


 7合目あたりから見た8合目、あれはたぶんシシ岩かな?その先が丹後山山頂

 8合目から振り返ってみる十字峡、ダムや林道も見えました


 8合目を過ぎたら山頂はすぐだ。周囲の山々も笹に包まれた美しい稜線

 阿寺山とその背後には八海山


 丹後山避難小屋

 避難小屋から数分のところが山頂

 下山途中から中ノ岳の全容が見えてラッキー。ここから見ると大きくてかっこいい!


 こんなすてきな登山道もあり、癒されます

 栃ノ木橋から三国川を撮影

出発時はいまいち暗かったので、到着してから撮影。ここから林道を歩きました


2016/09/13

2016.9.10-11 西穂高岳

メンバー:SH、TH
コースタイム:9月10日 新穂高ロープウェイ7:15  西穂高山荘9:10  独標10:30 西穂高山頂12:00 西穂山荘 14:20
9月11日 丸山付近でご来光を見る  山荘発 7:20 ロープウェイ乗り場 8:20

自宅から4時間近くかかって来た甲斐がありました。ロープウェイからは大きな笠ケ岳や槍ヶ岳方面までいい眺め。当然、西穂山荘に向かう足も速くなってしまい、1時間ちょっとで山荘に到着。

荷物を軽くして、山頂に向かう。独標から先はほとんどの人がヘルメット着用で自分たちが軽率な感じがして、ちょっと不安になる。「行ってみれば、たいしたことはない。」と言うSHの言葉に乗せられて山頂へGO!山頂からはそれまで見えなかった景色が広がっていた。来て良かった。

14時20分に無事、山荘に到着。さっそく、お楽しみの生ビールとモツ煮やつまみで乾杯。そこで同じ地元の山の会の知り合いの方々と出会い、すっかり宴会ムード。こんなこともあるんですねぇ。
 


 西穂山荘と焼岳、乗鞍岳。西穂山荘は立派な山小屋です。

 大きな笠ケ岳がいつみてもワイド!

目指す西穂高岳まで山荘から2.4キロとあったが、遠かった

まだまだ、遠くにある山頂

 右は独標、奥に見えるのが西穂高岳の山頂か

 独標はずっと人でにぎわっていた

 独標からの明神岳や前穂高岳

もうひと頑張りで山頂だ

独標からは岩、岩、岩の岩場がずっと続き、慎重に進む

                                           
わかりますか?雷鳥が3羽いるのですよ

西穂高岳山頂からの槍ヶ岳

 目の前にはジャンダルムと奥穂高岳

辿ってきた登山道を戻る。ピラミッドピークと独標がずいぶん下に見える























 翌日の朝、笠ケ岳に朝日があたる

 明神岳の後ろから朝日が差し込んできた。雲も多かったが、周囲の山々の眺めがよかった。

焼岳にも陽があたってきた