2012/10/27

2012.10.27 焼岳

メンバー:KK、SH

コースタイム:新中の湯登山口 7:20~9:40 焼岳 10:00~登山口 11:50


高い山から雪の便りが届いた。季節は廻り、また冬がやってくる。SHの希望で今日は、新雪を纏った北アルプスにやってきた。

安房トンネルが開通し、信州と飛騨が短時間で結ばれた。そして当然かの安房峠への街道は寂れていってしまった。峠には茶屋があったのだがなあ。さらに中の湯は国道から大きく外れ、山の奥に引っ越していた。

新中の湯登山口に到着すると、既に多くの車があり、このコースの人気の度合いが推し測れる。登山道は旧道から始まり、大好きなシラビソの林を抜けて行った。獣の匂い(MU的)を嗅ぎつつ登山道を進むと、笹の上に雪が乗っかっている。確実に冬がやって来ていた。

一向に晴れぬ空に焦りを感ずる。何とか晴れてくれ ‼ 南峰との分岐に来ると風が強まり、辺りに硫黄の匂いが漂う。焼岳は活火山なのだ。北峰に到着するもガスは晴れなかった、が風が下から吹き上げられるとともに一気に絶景が広がった。槍の穂先もくっきり。笠ケ岳方面も一望。来て良かった。

名残惜しい気持ちを抑えつつ、我々は第2の目的地、カモシカスポーツへと急いだのであった。









私が大好きなシラビソの林














山頂に到着するもガスが濃い














おお!なんてことだ
天は我々を見捨てなかった
(焼岳南峰)











ちょっと見ずらいが西穂の向こうに槍の穂先が












活火山!













ここが下堀沢
来期滑ります

2012/10/23

2012.10.21 巻機山ヌクビ沢ミクラ沢

メンバー:KK SH TU MU(記録)


前日に埼玉を出発、会メンバーのS谷さん宅に集合する。
なんと3日前から仕込んでおいてくれたおでんが待っていた。

その他にも自家製の野菜や漬け物や炙ったイカ…。気持ちいいくらいにビールの空き缶が増えていく。そんなに飲んで大丈夫か…?山行部長。

翌日の山行に悪影響はないかと危惧しつつも、若かりし頃のメンバーの写真等で話は盛り上がり、笑い声と共に時間は過ぎていった。

やはり、行動時間が大幅に遅れた当日。
すでに起きてS谷さんのお米でおにぎりを作ってくれていたKKさん。
絶妙な力加減で「外はしっかり、中はふっくら、正三角形」の魚沼産コシヒカリおにぎりが並ぶ。

うまい。

タイム:7:30 桜坂出発
    8:50 ヌクビ沢出合
    9:30 ミクラ沢出合
    12:10 ニセ巻機山頂
    14:40 桜坂


ぬかるみの多い登山道を歩き、割引沢に降りる。
こんな所が一般登山道のひとつだなんて。れっきとした沢歩きコースみたいでゴーロを越えたりきわどいスラブのトラバースがあったり。





















ヌクビ沢に入ると、すぐに布引岩。
乾いた一枚岩を歩ける。一昨年の水害でか、大きな岩がごろごろとし新しいガレがそこここにある中で貴重なポイント。





















行者ノ滝を左手に見て、私達はミクラ沢へと分ける。
前日のTHさん・TMさんの報告にもある通り、紅葉は真っ盛り。
















登りやすい小滝をいくつか越える。巻きもそれほど大変な所はなく(でも私にとっては一歩間違えば…という所はあるけれど)、すぐに流れに戻れる。
一箇所、5mほどの滝でロープを出してもらう。
やっぱり安心。
















詰めはガレ場とその先は少々の藪こぎ、最後はさらさらの毛のような草紅葉の草原を踏み登山道へ抜ける。
登山者の方に「道迷いか?」と心配される場面も。
















素晴らしい紅葉に染まった井戸尾根、緩やかで広い七合目あたりの斜面を眺めながら、山スキーの話題が多くなる。KKさんも今年は、ブーツと『ついでに』板も購入か?!
















下山後、5時開店時間と同時にこしじ入店。
美味しかった~。

2012/10/20

2012.10.20 巻機山

メンバー:TM、TH
行動時間
十日町出発4:45 桜坂登山口5:45 5合目7:00 山頂10:00 下山開始11:10
登山口14:30 十日町着15:45

秋晴れの中、紅葉の巻機山に登ってきた。あたりが明るくなった6時に登山口を出発。
登山口から五合目あたりまでは紅葉にはまだ少し早かったが、六合目からはきれいな景色が待っていた。特に天狗岩や周辺の山肌はちょうど見頃でまさに錦秋だ。色とろどりの木々に囲まれた登山道を歩くのはとても気持ちよかった。九合目の前巻機(ニセ巻機)からの草紅葉は見事。TMさんからは、途中でおいしい桃を頂いたうえに山頂でも豪華な食べ物とワインを頂いた。ゆっくり過ごして秋を満喫した1日だった。

桜坂登山口、多くの登山者が次々と登っていく。

五合目を過ぎてまもなくきれいなブナ林を見ながら進む。
葉も色づき始めている。

六合目からの天狗岩と周辺の山肌。すっかり秋色だ。
朝日がさして紅葉が映える。

九合目を過ぎたところから撮影。
谷川連峰から苗場山、遠くに妙高、火打山などが見えた。

前巻機からの割引岳と山頂方面。草紅葉がきれい。

山頂で記念撮影。近くの木製ベンチでゆっくりしました。次々に登山者がやってきてはそこで休む人、さらに牛ケ岳や割引岳へ向かう人などでにぎわっていました。

八合目を過ぎたところから紅葉に染まる七合目付近を撮影。
こんな中を歩けるなんていい時にきました。

七合目あたりからの紅葉と遠くに割引岳。緑の中の赤は最高に綺麗。

七合目あたりから振り返って見た前巻機(ニセ巻機)

太陽の光を浴びて穏やかな雰囲気の天狗岩、ヌクビ沢の周辺です。

2012/10/15

2012.10.14 黒斑山

メンバー:SH、TH、KK

秋のそれも確実に晴れが約束された日に、どこにも行かず家で愚図愚図しているわけにはいかない。しかし、どこに行こうか迷っていた。越後駒か、茂倉から蓬か、はたまた北アルプスに行くか。う~ん、困った。決心がつかないままどんどん夜が更ける。皆はどこへ行くのやらH宅に電話。H夫妻は長野県小諸の黒斑山を計画しているとのこと。何とか一緒に連れて行ってもらえないかと電話口で頭をペコペコ下げ、参加を許され難民にならずにすんだ。

THさんは3カ月ぶりの山行であり、今日は足慣らしだそうだ。十日町から上信越道を通り、遠路小諸に着いた。車は坂をどんどん上り、車坂峠に到着。なんという車の数。皆黒斑山なのだろうか。身支度を整え、いざ出発。標高は既に2,000m近く、空気もヒンヤリ。

トーミの頭に近づくと浅間山が目の前に現れる。物凄いスケールで広がっている。こんなに大きな山だったのだなあ。振り向けば北アルプスから富士山。どこまでも見渡せる。越後の山とは大きく違うものだ。

山頂で昼食を食べ、早々に下山。シラビソの林の中は懐かしくもほっとする香りがする。どう表現したらいいだろう。下山路を中コースにとると、登りとは違い登山者は少なく、静かな佇まいだ。ビジターセンターに寄り、菱野温泉につかって帰路に着いた。









3ヶ月ぶりの山行













物凄いスケールで浅間山が迫る













若いカップルに撮ってもたいました













山頂にて












遠く槍ケ岳から穂高連峰












極めつけはこれ
菱野温泉の登山電車?
これに乗って温泉へ



2012/10/09

2012.10.8 頚城権現岳~鉾ケ岳

メンバー:SH、KK、TM(ゲスト)

コースタイム:柵口 7:10~権現岳 9:00~トッケ峰 9:40~10:30 鉾ケ岳 11:15~                  柵口 14:20


前日、会員のY宅にお呼ばれし、クラシック音楽に花を咲かせ、「八海山」を旨そうに飲むSH。次の日の山行は苦しいものになるだろうことは、予想に難くなかった。

今日は、以前会員だったTM君と一緒の山行。TM君はスキーの達人であり、現在はテレマークに心血を注いでいる。SHの良きパートナーである。自分も鉾ケ岳は初めてであり、とても楽しみの山となった。しかし、隣に座るSHは既に戦意喪失気味だ。

柵口からの登りは、急登、急登の連続。岩は滑りやすく、途中3m程ずり落ちてしまった。登るにつれ柵口の集落は、まるで箱庭のようになった。更に青空の下、妙高、火打も姿を現す。爽やかな風が吹く中権現岳に到着。嫌だ、嫌だというSHを宥めながら鉾ケ岳に向かう。

しかし、10月の連休の最中だというのに全く他の登山者がいない。徐々に調子の出てきたSHと共に鉾ケ岳に到着。長野から来たという3人の方としばし歓談。焼山、雨飾山、遠く北アルプスまで見渡せる。来期はどこを滑ろうか。

さあ、下山開始。ここからが今日の核心。慎重に下らなくてはいけない。ロープ、鎖を伝いやっとのことで登山口に着く。会心の山行が終わる。鄙びた柵口温泉で汗を流す頃には、絶好調に回復したSHがいた。今晩も酒を飲むのだそうだ。









登山口では美味しい水が飲める













急登の連続













胎内くぐり
中は真っ暗













柵口集落を見下ろす












火打山












焼山















鉾ケ岳













雨飾山と北アルプス


2012/10/04

2012.9.27-10.1黒部源流域

メンバー:TU MU

行動時間
9/26  20:00 自宅発

9/27  1:30 飛越トンネル着
    4:50 登高開始  7:40 寺地山  8:40 北ノ俣避難小屋
    11:15 北ノ俣岳  15:00 黒部五郎岳  17:10 黒部五郎小舎(テント泊)


ヘッドライトの明かりを頼りに登高開始するが朝から好天ですぐに明るくなる。
















霜の降りる冷え込みが心地よい。
寺地山から先、時々左に剣岳、右に槍ヶ岳を遠く望みながら歩く。
















薬師岳の圏谷群。
3000m級の山並みに圧倒される。見慣れぬ景色に思わず興奮。
















黒部五郎岳の肩より。
Tは山頂ルート、Mはカールルートで小舎に向かうためここからしばし別行動。
ここまですでに10時間経過してしまっている。共同装備は全てTの背中にあるというのになめくじ級ののろさのM。
急登では歪む顔を自覚しながら、尻を叩かれるように何とかここまで来た。
















巻機山で「七合目まで来たら登頂したも同じ」と言っていた山行部長。他の山でも同様のセリフを何度か聞いた。それなら肩からカールルートを選んだ私も「黒部五郎岳に登りました」と言って差し支え無いだろう。
見えてからがまた長い、黒部五郎の小舎。到着の一本を飲んで幕営。

















9/28  7:30 行動開始  五郎沢左沢入渓  9:15 黒部川本流入渓 沢遊びに没頭

実に恐ろしい夢を見て、「いやーーーーー!!!」という自分の叫び声で目覚めたこの日。
他4張りほどのパーティーも驚いたかもしれないくらいの大声だったと思う。

朝からいいお天気。冷え込んでおり、テント内温度4℃。

   



















行動時間に余裕のあるこの日は実に快適、至福の一日だった。
のんびり写真を撮りながら歩き、沢に遊び、遊んでもらい。
















五郎沢、その名の通りゴロゴロとした大岩の沢を下り、黒部川本流に合流する。
















黒部川本流遡行。





















この日はうな丼+αのご馳走。ビールも進む。
予定外に飲んでしまい、翌日は雲ノ平で購入することを早々に決定する。もっと担げるようにならなければ、と決意を新たにするM。

この日、満月に近い明るい月が昇り、沢の流れを照らし出し、木々の陰をその流れに落としていた。幻想的でしばらく見入る。どうにかして残せないものかと考えたけれど写真は無理、絵にする技術もない。
でもきっと忘れられない景色として心の中に残るはずだ。

















9/29  7:45 行動開始  12:00 源頭部  15:00 雲ノ平テント場着

悪夢を見ることなく快適な睡眠を得られた朝。
































こんな景色とお天気を二人占めの何とも贅沢な沢旅。





















いいお顔です。
思わず唇で感触を確かめたくなるその艷やかな身体。
















源頭部から雲ノ平方面への登山道に入る。
徐々に高度を上げると三俣山荘の背後にもの凄い存在感で現れた槍ヶ岳。
















風になびくふさふさ頭の彼、彼女ら。
















立派な雲ノ平山荘。
テン場は貸切りだが、水が涸れていた。小屋までもらいに行くのも面倒だし、残ってる水だけでどうにかするしかないかな、と思っていたら近くの沢に降りていきたっぷり水を汲んできたT君。頼もしい。
それにしても、森林限界を越えた標高でどうして沢が流れ続けるだけの保水力があるんだろう、と不思議に思う。
この日、夜間雨がテントを叩いたが、朝にはほぼ止んでいた。

















9/30  5:30 行動開始  8:00 薬師沢小屋  9:20 薬師沢左俣出合
     11:30 太郎平小屋  13:50 北ノ俣分岐  15:10 北ノ俣避難小屋泊

雲ノ平の朝。一瞬の朝焼け。





















昨夜、ラジオで聞いていた台風情報。朝は曇りがちだったが昼にかけて好天となる。
さて左俣入渓、するか否か。
こんな天気だから沢に入りたいなあ、と心の中で思っていたがリーダーの判断は「登山道で北ノ俣避難小屋へ」。
結果、それは大正解。
ここ左俣で大休止、魚と遊んでもらったりしてからひとまず太郎平小屋へ向かう。






















夕方4時くらいから崩れるみたいですよ、と小屋のご主人の情報。
しかし、12時過ぎから風が強まり、太陽が隠れ気温が下がる。
北ノ俣分岐の辺りから雨も降り始め、さらに風も強さを増す。

これで左俣に入っていたら今頃まだやっと稜線に出られたあたりだなあ…。とホッとしながら15時過ぎに避難小屋に入る。




10/1 6:35 行動開始  
    9:45 飛越トンネル着

吹き付ける雨風に眠れぬ夜を過ごし、朝には小降りになった雨の中、車に戻った。

平湯温泉で久しぶりに身体を洗い、帰路に着いた。






私にとって、5日間もの長い山行は初めてだった。
あんなにノロい、なめくじのスピードであっても、振り返ってみれば歩いてきた軌跡が見える。
それはやけに長く、深く、味わいのある道のりに思え、ほんの少しずつでも動いていれば必ず前に進んでいくということを実感させてくれた。

こうして夢の世界から醒めても、実生活を生きる力やヒントを山からもらって帰ってくることができた。

安全を選択し、重い荷物を担ぎ、山での技術をまた一つ(二つ?三つ?)教えてくれたT君に大感謝。ありがとうございました。